一般的な凍結乾燥機の種類

標準的な凍結乾燥機はトレーに素材を入れて乾燥するバッチ式が一般的です。 主に除湿量が30リットルくらいまでなら一体型構造でできている機械が良いと思います。 設置工事をしないで電源をつなげばすぐ使える装置が便利です。あと、キャスター付きでコロコロ移動できたら楽です。 いざ生産となったときには研究用で使用した機械と同じ設計、同じタイプの生産機にしましょう。 凍結乾燥の機械にも種類がありますし、同じ制御ができないとこれまでの研究が生かされないことになってしまいます。 目的に合ったフリーズドライ装置が選べると良い結果が期待できるでしょう。

フリーズドライ機械装置の大きさや量

凍結乾燥機は、大きさが色々あります。 小さいフリーズドライ装置ですと 除湿量5リットル/回程度のものからあります。 一般的な標準タイプの凍結乾燥機は10~20リットル/回程度のものが多いようです。 もちろん大型のものもあるようで、オプションも目的に応じて付けられるようになっていたりします。 機械装置は設備投資ですから、そこそこ予算も必要になります。 凍結乾燥機は極低温の真空機械ですから、価格も「フリーズドライいいかも。試しにちょっと買ってみようかな」というお値段ではないことも頭の隅にいれておきましょう。

機械の種類

フリーズドライ機械装置の種類についてはすこし前述で出てきましたが、種類を大きく5つに分けてみました。
1. スタンダードな標準トレー式
2. バイアル瓶を利用した封栓式
3. 食品生産などで使われるフリーズドライ装置
4. 考古物など大物を乾燥できる凍結乾燥機
5. クリーンルームで使用できる機械装置
1.のスタンダードな標準トレー式については前述で大まかに述べてありますので割愛したいと思います。

凍結乾燥機の封栓式

真空凍結乾燥機封タイプ

「凍結乾燥機って何?初めてです」という方は、封栓式ってなんだろうって思うかもしれませんね。 バイアル瓶にフリーズドライする素材を並べ入れて凍結乾燥し、機械の自動操作で乾燥扉を開けることなく真空中で蓋までしてしまう。 という画期的な凍結乾燥機械です。 保存用に内部に窒素を入れた状態で栓をする方法(窒素置換封栓法)も一般的に行われています。  すべてのバイアル瓶に同じ量を注入して凍結乾燥します。 研究用にしようされることも多く、主に医薬品製造や注射製剤によく使用されているようです。

食品生産用でのフリーズドライ機械

真空凍結乾燥機食品用

食品のフリーズドライ業界はとても活発で。 スーパーに行くといろいろな種類のフリーズドライ製品やフリーズドライ食品が並ぶようになりました。 見た目にはわからなくても、フリーズドライした食品が入った商品があったり凍結乾燥の食品自体が一般に出回るようになりました。 食品のフリーズドライは乾燥具合はもちろん、仕上がりの色も大切ですよね。 選ぶ機械の性能でそのあたりも変わってくるので、こだわる場合は慎重に選びましょう。 食品生産用のフリーズドライ機械は生産用なので大型が多いのではと予想します。 一台で両面扉のものが使いやすいですね。 どちらからも取り出せますから。 あらかじめフリーザーなどで乾燥物をストックしておけば、 生産効率も大幅アップ。

考古物は凍結乾燥機が不可欠

真空凍結乾燥機考古遺物用

考古物で凍結乾燥をするのは今や普通のことになってきました。 東日本大震災の時にも、歴史的価値のある本や掛け軸など被害を受けた考古物に関して非常に活躍をしました。 大木を丸ごとボンと乾燥できる機種もあるのには驚きですね。 考古物をフリーズドライするのに重要な点は現物を解体することなく乾燥できるところですから。 大物の考古物を乾燥するということでは、やはり両面扉方式で前後か仕込むことができるので出し入れが簡単なものがおススメです。 乾燥しにくい内部の状態も専用の針先センサーを使用することで、突き刺して内部温度を確認することができます。

クリーンルームで使用できるフリーズドライ装置

真空凍結乾燥機クリーンルームタイプ

クリーンルームで研究開発、あるいは生産が行われている場所に設置できるタイプがあります。 一般的な標準タイプの凍結乾燥機と違う点は、設置場所を移動できるかできないか、設置工事が必要かいらないかということです。 クリーンルーム仕様のフリーズドライ機械は壁を隔てて設置されるために、乾燥扉と操作盤はクリーンルーム室内側にありますが、 機械側の部分はクリーンルーム外側に設置されます。 クリーンベンチ壁に乾燥室を接続することで、外部に移動することなくベンチ内で材料の用意→凍結→乾燥→取り出しまでを行えます。 設置工事が必要になりますし移動はできませんが、そのうち必ず発生するであろうメンテナンスには助かります。 クリーンルームの外で電気部品や機械部分の交換などしてもらえるわけです。 クリーンルーム内がクリーンなまま保たれるのです。 凍結乾燥機を購入の場合は、後のメンテナンスも考えると良いフリーズドライ機械の選択ができます。

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